税理士には税理士証票というライセンスカードがあり、10年毎の定期交換が義務付けられています。
この記事は初めての定期交換のてん末を記録したものです。

■第一章■
税理士証票と定期交換

税理士には一人一人に税理士証票(ぜいりししょうひょう)というライセンスカードが発行されます。

この証票、パウチ加工のややチープな質感のカードです。

(会社員が首からぶら下げている社員証とよく似た感じです)

 

ただ質感はチープですが、税理士の身分を証明するものとして税務調査の現場で提示が求められる等、私達にとって重要なものであることは間違いありません。

私自身のカードを改めて見直すと、顔写真の横に氏名・生年月日・税理士登録番号・事務所の住所が記載され、最後に以下の記載があります。

 

上記の者は、平成18年1月26日、税理士の登録を受けたことを証明する。

平成25年10月9日
日本税理士会連合会

 

上記の通り私の税理士登録は平成18年(2006年)、これに対して現在持っている証票の発行日付は平成25年(2013年)になっています。

これは平成25年に当事務所が堺市北区から堺市堺区に移転したため、住所変更した証票の再発行を受けたためです。

 

ところで税理士証票はこれまで一度発行すれば住所等の変更がない限り、資格を返上するまで生涯有効とされていました。

昭和30年代に発行された税理士証票が、平成の後半になってもまだ使われていたわけです。

 

さすがに顔写真入りのライセンスカードが数十年も流通していることが問題になったのでしょうか、平成26年(2014年)の税理士法改正で税理士証票は交付日から10年毎に交換されることになりました。

 

平成25年に交付された私のカードは令和5年(2023年)が定期交換の時期になります。

私自身は定期交換制度ができたことなどすっかり忘れていましたが、令和5年11月に日本税理士会連合会から定期交換のお知らせが届いたことで、ようやく制度改定を思い出した次第です。

この記事では税理士証票の定期交換がどんな手順で行われるか、備忘としてまとめておきたいと思います。

■第二章■
定期交換の日程一覧

まず今回の定期交換がどのような日程ですすんだかまとめておきましょう。

 

○令和5年11月27日 

・日本税理士会連合会から「税理士証票の定期交換のお知らせ」が事務所に届く。

 

○令和5年11月28日

・交換手数料2,500円を近畿税理士会へ振り込む。

・定期交換申請書を近畿税理士会に郵送する。

 

○令和5年12月12日

・近畿税理士会から「新税理士証票 作成完了のご通知」が事務所に届く。

・旧税理士証票を簡易書留で近畿税理士会に郵送する。

 

○令和5年12月15日

・堺郵便局から「本人限定受取郵便物等の到着のお知らせ」が事務所に届く。

 

○令和5年12月18日

・堺郵便局の窓口で新税理士証票を受け取る。

 

それでは、一つ一つの手続きを詳しく見て行きましょう。

■第三章■
定期交換のお知らせ

まず令和5年11月17日、日本税理士会連合会から普通郵便(転送不要郵便)で「税理士証票の定期交換のお知らせ」が届きました。

 

お知らせの文面は以下の通りです。

↓↓↓

 

日本税理士会連合会では、税理士法施行規則の改正を受け、会員の税理士証票を順次交換いたします。

つきましては、貴殿は今回の定期交換対象者になられましたので、税理士証票の定期交換の申請手続きについてお知らせいたします。

 

一、送付内容

1、ご案内(本状)

2、税理士証票定期交換申請書

3、定期交換申請書の提出先税理士会一覧

 

二、ご確認下さい

定期交換申請書は、日本税理士会連合会の税理士名簿データから転記し、プレプリントしています。

プレプリントに誤植がある場合は、二重線で訂正線を引き訂正内容を記入して下さい。

(以下、訂正では済まない場合=登録内容変更申請が必要となる場合の注意書きがありますが省略)

 

三、定期交換申請書の提出について

※日本税理士会連合会に直接提出はできません。

1、定期交換申請書1通(申請日を記入してください)

2、写真1通(税理士証票に貼付します。以下サイズ等の指定あり)

3、手数料2500円(納付方法は提出先税理士会にご確認ください)

4、現在お持ちの税理士証票のコピー1通(提出先税理士会で確認のため必要です)

 

1234全てを、本状を受け取った翌々月末(令和6年1月31日)までに所属税理士会に提出して下さい。

 

↑↑↑

ここまでお知らせ文面

 

お知らせの記載内容を少し補足説明しておきましょう。

 

「送付内容一覧」にある通り、封筒にはご案内のほか定期交換申請書と提出先税理士会の一覧が同封されています。

 

定期交換申請書は左上に「税理士登録事務取扱規程第22号様式」とあり、氏名・生年月日・登録番号など税理士証票に表示する内容がプレプリントされていますので、訂正項目がない限り税理士会に提出する日付を記入するだけでOKです。

 

一方、提出先税理士会の一覧は北海道税理士会から沖縄税理士会まで、事務手続きの窓口となる全国15税理士会の住所や電話番号、本件手数料の納付方法が記載されています。

 

この納付方法ですが、他の税理士会は金融機関・支店名・口座番号まで記載されている一方、私の所属する近畿税理士会は「本会ホームページ(会員専用ページ)をご確認ください」と書かれているだけです。

 

そこで近畿税理士会の会員専用ページにログインして振込先口座を確認します。

会員専用ページには注意書きとして「銀行振込をされた方は必要書類を送付頂く際に、振込完了した旨を記載(様式任意)のうえご郵送ください」とありました。

 

そこでネットバンキングの振込完了画面を印刷して、定期交換申請書・写真1枚・今の税理士証票のコピー1枚と合わせ、お知らせが届いた翌日には近畿税理士会に書類を発送することができました。

■第四章■
作成完了のご通知

定期交換申請書を近畿税理士会に郵送してから2週間後の12月12日、近畿税理士会から「新税理士証票 作成完了のご通知」が事務所に届きました。

封筒には交換手数料2,500円の受領証も同封されています。

 

ご通知は以下の文章で始まります。

「先般の税理士証票定期交換の申請を受けて、新税理士証票が完成しましたのでご通知いたします。

つきましては旧税理士証票と交換させていただきたく、下記いずれかの方法によりお受け取りいただきますようお願いいたします。」

 

その下に「来会による受取方法」と「郵送による受取方法」が記載されていますが、堺東から京阪天満橋の近畿税理士会館は車でも電車でもやや不便です。

 

そこで郵送による受取方法を選択することにします。

郵送による受取方法は以下の通りです。

↓↓↓

「お手持ちの税理士証票を簡易書留により本会までご郵送願います。

受理次第、本人限定受取郵便により新税理士証票をご送付いたします。

郵便局から到着通知書が届きましたら受取方法を事務所への配達として郵便局に希望日時等をご連絡ください。」

 

翌日、堺郵便局から簡易書留で旧税理士証票を発送しました。

■第五章■
新証票の到着と受取り

旧証票を送ってから3日後の12月15日、堺郵便局から「本人限定通知書」「転送不要」と大きく朱記された封筒が届きます。

万一にも間違って証票が他人の手に渡らないよう、配慮されているのですね。

封筒内には「本人限定受取(特例型)郵便物等の到着のお知らせ」が入っており、そこには近畿税理士会から郵便物が届いていること、郵便物の保管期限などが記載されています。

保管期限は12月24日までの10日間なので、それまでに受け取らなければ(たぶん)証票は近畿税理士会に送り返されてしまいます。

当事務所から堺郵便局は徒歩10分の距離です。

通知書が届いたのが金曜日、週明けの月曜日には早速堺郵便局窓口まで受取りに出向きました。

受取りの際はこの通知書の他、本人確認を持参しなければなりません。

年末のこの時期、郵便局窓口にはよく長蛇の列ができています。

心配しましたがその時は幸いそれほどの混雑もなく、免許証を提示して数分で無事に新証票を受け取ることができました。

こちらが12月15日に届いた本人限定通知書の封筒です。
↓↓↓

本人限定通知書の封筒

こちらが12月18日に郵便局で受け取った近畿税理士会からの封筒です。
この中に新しい税理士証票が入っていました。
↓↓↓

新しい税理士証票の封筒

以上が税理士証票の定期交換てん末となります。

約3週間に亘り、いくつもの手順を積み重ねてようやく手に入れることができました。

重要な身分証明とは言え、今後はできればもう少し簡略化してほしいものですね。

次の定期交換は令和15年、それまでこの新証票を大切に扱っていこうと思います。